げーむろぐ

クリアしたゲームの備忘録。RPG/アクション/ADV/ノベルがほとんど。

Fate/stay night レビュー

Fate/ stay nightをクリア。

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実は去年の7末に15周年のDL版を買っていたんですが、
直後にFGOを始めてタイミングを失い続けていたところに
Fiveと言う魔法使いの夜の曲を見つけてTYPE-MOON作品を
ちょっとずつ触っていこうかなということで優先度を上げてのプレイ。
…文体に癖があるのとかなり長いというので
尻込みしていたところに発破をかけた感じでもあります。

 

概説

要る?
TYPE-MOONの商業作品一発目にしてFate系列の原点。
同人時代も含めると月姫が前身にあり、
同じ世界ではないものの設定を一部共有している、はず。
(月姫メルブラ通してキャラだけ知っているくらいの状態で
ネタバレ踏まない程度に軽く調べた情報を基に書いてます)

7人のマスターと英霊が万能の願望器「聖杯」を巡り争う「聖杯戦争」に
巻き込まれた魔術師としては未熟も良いところの主人公が
(その先にある真実に対しても含めて)どう立ち向かうか、というお話です。

プレイ時間は45h程度。
選択をミスした時に埋まるタイガースタンプは3割くらい。


こんな人にオススメ

・小難しい設定や特徴的な言い回しが好きな人
・単に言霊から発せられる現象ではなく、体系化された魔術が好きな人
・神話、伝承上の偉人が好きな人

 

 

総評

総合評価はB+。

と言っても、アーチャーの正体とか桜がどうなるかとか
既に知ってしまっていた上でのプレイとなってしまい
そう来たか~と感嘆することがほぼなかったので
真っ新な状態でやればA-くらいにはなりそうです。

話の骨子だけ見ると非常に明快で、
主人公が自己の在り方を貫けるかという点に終始するんですが
肉付けがとんでもない盛られ方をしていて
設定の難解さもさることながら文章量が膨大で結構活字慣れしてないと辛いです。
ノベルゲーはよく読書とか紙芝居とか言われますが、
個人的には「主人公の視点」、「ifシナリオの統合」、「間の取り方」、
「BGM、SEの演出」、「ノベルゲーならではの文章」等から全然別物という考えでした。
が、本作に関してはそこまでビジュアルノベルで要る?という緻密な書き込みと
設定の解説・状況の説明に割く文章量が多くて感覚としては本当に読書に近いです。
攻略順も固定で、曲数も少なく無音のシーンもちょくちょくあるのもそれに拍車をかける。

 

言い回しも独特で、生き方や在り方についての訓戒が多いのも特徴です。
一時期Fateは哲学とか言われてた所以ですね。

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システム面では少しずつ明らかになるサーヴァントの情報を
逐一確認できるのが地味にありがたいです。

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用語集を用意してあるノベルゲーはたまに見ますが、
ステータス画面があるのは中々見ないですね。
後は選択肢選んだ瞬間に既読部分をシーンごとスキップしてくれるのが有難い。


シナリオ個別の感想

Fate(セイバーシナリオ)

すみません、これに関してはほとんどいうことがないです…
綺礼の正体と伏兵である英雄王の存在がポイントなんですが、
胡散臭すぎて最初から信用できないのと、そういやランサーのマスターだけ
(事前に)知らないけどひょっとしたらがそのまま当たってしまって。
選定の剣がエクスカリバーじゃないのも知ってはいたのでうん、うんって感じで
進めてたら終わってしまった感じですね…


Unlimited Blade Works(凛シナリオ)

信念を貫いた結果、生き地獄を彷徨うことになった未来の自分との対峙。
所謂「もう1人の自分」との対峙によって成長するストーリーは定番ではありますが、
完全に同一人物であるのは珍しい。
普通にやると過去か未来に移動せざるを得ず、
そうするとタイムパラドックスが発生してしまうので
やるとしたら精神世界みたいな場所を使わざるを得ないんですが、
英霊が時間の概念に縛られないので生前の自分と相対できるという設定に基づいて可能になっています。
(そうするとFGOバビロニアにマーリンが来たのとかおかしい気がするんですが
 どうなんですかね?)

…まぁ結局士郎がひたすら意地と体張ってるだけじゃねーかという感じはありますが、
アーチャーのクサい科白を士郎がギルガメッシュに対して使っている辺り、
ちゃんと継承したんだなというのは伝わって来て中々良かったです。

後はエミヤがアーチャークラスで顕現するのはギルガメッシュ
対になるようにはしてると思うんですが、士郎が弓道やってたからってのもあるんですかね?
元が英雄でなく魔術師なのでキャスターでもおかしくないんではという気がして。


Heavens Feel(桜シナリオ)

こっちは「特定の個人のために信念を曲げらるか」ですね。
単純に世界すべてを敵に回せるか、だけであればこれも散見される関係ではありますが
士郎のバックボーンを否定することに繋がるので在り方の対比は良いと思います。

前2つとは大分趣が異なっていて、聖杯の中身と過去の聖杯戦争を掘り下げていて
聖杯戦争というバトルロイヤルは形骸化ですらなく完全に崩壊しています。
(ほとんどがマスター同士の戦闘でなく影に取り込まれる形で戦線離脱する)

聖杯から引き出せるのは純粋な力であるのに何であんなに禍々しい物が出てくるのか、
というのがやっと明らかになるわけですが、
アーチャーの反応からするとビーストと同等の存在と見るべき?
ギルガメッシュも感づいてるはずなのにあんなにあっさり取り込まれたのは何で?
とかまぁ色々あるんですが、ラストが綺礼と士郎の泥臭い殴り合いなのと、
花見で〆たのは幕引きに相応しいシーンであったかなと思います。