げーむろぐ

クリアしたゲームの備忘録。RPG/アクション/ADV/ノベルがほとんど。

Nega0 レビュー

Nega0(ネガゼロ)をクリア。

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これも知ったのはLycee経由で、積みゲー整理がてらちょっと調べていたら
設定が面白そうだったので手を出してみた感じです。

 

概説

個々の認識の集合が世界を形作っているという設定を取っていて、
要するに、思い込みが強ければ自分の認識で世界の情報を上書きできる。
これをほっとくと矛盾だらけで世界が滅茶苦茶になるので
世界を侵食する認識(を魔法と呼称)を持つに至った人物を成敗して回るお話。

その特性から極端な性格をしている人ほど強力な魔法を行使できて(多分)、
一見正反対なネガティブゼロとポジティブワンの対峙を経て
世界そのものに対するデバッグを行っていくうちに…というストーリーです。

以下の人にオススメ。

自己肯定感の低い人

れーこにある程度は感情移入できないと大分鬱陶しいキャラに
感じてしまって結構きついと思います。

できる人はコウメとの会話は中々良い刺激になりそうです。

 

SF好きな人

設定自体はざっくりの理解でも問題なくストーリーは進められるんですが、
修正した場合のタイムパラドックス的な変化がややこしい。

 

総評

総合評価はB+。

れーこのネガ具合に共感できるかとバトルを楽しめるかがほぼすべて。
最後の周回入るところでどんでん返しがありますが、
上記のどちらも当てはまらない場合は辿り着くまでに投げてしまいそう。

発想は中々良くて全体の構成も後から考えると納得が行くし、
デバッグモードや戦闘も結構面白いんですが…

1周目は独特のシステムで楽しめるんですが、
2周目はなおたの大幅戦力ダウン、3周目はそもそも参加しない状態で
ほとんど同じ展開、同じ敵との戦闘を徐々に味方の戦力が削られて行きながら
やるハメになり面倒くさいことこの上ないです。

4周目からはクールセブンを操作できるようになりますが敵が同じなのは変わらず、
龍神が出てきた辺りからやっと進展が出てくる感じです。

当たりがつけられないデバッグってそういうもんでは?と言われたら
まぁそうなんですがせめて難易度調整つけて欲しかったですかね…

それでもってラストに入ってからは今までの敵との戦闘がごちゃっと置かれて、
最後の方の展開もそんなでいいの?という感じなので
間を抜いてラストに回した方がという気はかなりします。

デバッグモード

開発用のデバッグルームみたいな物ではなくて、
魔法を発現させた個体の認識を正常に戻すための処置を作中でこう呼んでいます。

思い込みによって書き換えられた記憶をあるべき形に戻す作業で、
一箇所直すと現在の認識を保持しようとして他の箇所がまた変わるので、
それをまた直して…の繰り返しです。
この辺りは嘘をついている奴を見つけて、指摘したらまた別の嘘で
真実を塗り固めようとするのを丸裸にしていくのに近くて正統派ADVという感じです。

何の脈絡もなく正反対の出来事が起こったことにされたり、
予想外の方向に突っ走って失敗扱いになったりは結構面白いです。

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↑飼い犬が逝去したことをなかったことにする魔法のデバッグ中。
病気で死んだシーンが奇跡的に助かったシーンになっていたのを修正したら、
最初から不老不死だったことになって唖然。

戦闘

これもまた独特で、1周目は適当にチェイン繋ぐだけで余裕なんですが、
徐々に味方が弱くなるか敵が強くなるかして色々考えないといけなくなります。

特徴的なのが、次の敵の攻撃によって敵の防御力がガッツリ変わるところで、
ギリギリまで敵の攻撃圏内で攻撃した後にカウンター入れつつ離脱するのが
最も効率の良い方法になるんですが、常にそうやるわけにもいかず
どこで連携切るかの判断を強いられるのが醍醐味。
TCSの属性多くなるほど技の性能自体は落ちるのもいい塩梅だと思います。

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↑やたらと情報量が多いですが、左上の赤いエリアが攻撃対象になっているエリアで
隣の%がそのエリアでの敵の防御力を指しています。上部のCHARGE GAUGEが
満タンになると敵が行動して、同じタイミングで攻撃範囲から移動すると
カウンター扱いでになって通常より大きいダメージを与えることができます。
T属性で始めてC属性の技で繋いで、自身のゲージがなくなる前に
他のキャラと同じエリアに移動してそのキャラのS属性の技で連携を維持したまま
交代することができます。
上下にセットした技はその方向に移動で、ここにS属性も技もセット可能で
その場合は交代しつつ他のエリアに移動する形になります。
攻撃だけでなくサポートスキルで移動やコンボの継続もできるので
連携パターンは多岐にわたります。

 

…なんですがビット(人数足りない場合に数合わせで編成される無人機)は
できることが少なく、全力で楽しめるのはラストで3人揃ってからになるのが惜しいところ。
後は敵の攻撃が単体なのか範囲なのか全体なのかが事前に情報を見ておかないと
わからないのも困る。