音楽が良いゲームと聴いたので積んである中から優先的にやってみました。
後から知ったんですが、3daysと開発同じで一部設定を共有しているみたいですね。

概要
タイトル | 11eyes-罪と罰と贖いの少女 |
開発元 | Lass |
ジャンル | 侵蝕世界学園伝綺アドベンチャーゲーム(ノベル) |
機種 | PC |
発売日 | 2008/04/25 |
傾向 | 学園モノ、バトル |
プレイ時間 | 約20時間 |
総評 | C |
一言 | 色々酷いが見れるとこがないわけではない |
シナリオ
主人公の片眼が病気でない先天的な異常を抱えていて、
選ばれた者のみ入ることが強制的に取り込まれる世界で
能力バトルを繰り広げる、所謂中二病を想起させる設定が盛りだくさんです。
とは言え単に敵がやられ役だったり勧善懲悪になっていたりはしないんですが、
なし崩し的に進行してしまうことが多いです。
システム
選択肢での分岐方式ですが、戦闘部分の選択肢はミスするとBAD直行。
stay nightとか村正復讐編辺りを易しくした感じ。
他にはCrossViewシステムがあり、一方その頃…を任意のタイミングで
見られるようになっています。

評価
総合評価
能力バトル物としては可もなく不可もなく、
虚無の欠片関係の伏線とミスリードは上手いが全体的にテンポが悪い。
劫の眼が本来の領分超えてちょっと万能過ぎやせんかと思ってたら
デミウルゴスがそんなレベルじゃない全知全能っぷりでこれ書いてるのも
少々アホらしくなってる感じではあります。
後は赤い夜の切り替わるタイミング、少しずつ味方が増えていく進行、
上記の劫の眼に目覚めていく過程のそれぞれで、
意図しない形で都合よくピンチを切り抜けるシーンが非常に多い。
と思いきや突然敵が強襲してきたり、死んだことを告げられて後から
CrossViewで見れるような形で唐突に脱落者が出たりもするので、
この辺ももう少しこう何というかバランスというか。
音楽は普通でした。
いや自分がサントラ買う気起きないくらいなので、どちらかというと微妙か。
虚無の欠片関連の設定・伏線
一見全然違う系統の能力者が集ってる意味をちゃんと持たせたのは良い。
美鈴は操との因縁と戦闘指南役として便利な役割にしかなっていない気もするが…
七罪なのに6人なのとか、夢見の違いとかその辺りの伏線も悪くない。
ただ結構早い段階で気付けるのに、スペルビアが動き出すまでその辺りの
答え合わせがなく戦闘と修行の繰り返しなので構成がイマイチ。
赤い夜(日常と非日常の使い分け)
この手のゲームは前半(共通部分)に日常パートを集約させて物語が進行するに連れて
割合が逆転していくことが多く、序盤が退屈という事態になりやすいです。
本作は終盤まで非日常=赤い夜であるため、序盤から緊張感のある場面が発生する代わりに
話が一気に進むタイミングが中々訪れず、序盤だけ退屈なのは避けられたものの
全体のテンポが悪くなってしまっています。
またこれのせいで味方サイドが決断して話を進めることがほとんどなく、
前述の通り赤い夜が明けるタイミング次第で都合の良い展開になることも多いため、
精神的な成長があまり見られない原因の1つにもなっています。
劫の眼の能力
今一納得行ってないんですが、結局これどういう能力なんですかね。
未来を視る→望んだ未来に辿り着ける、に進化してるのはいいんですが
あくまでその時点から採れる行動や偶然による結果以外の要因は存在しないはず。
どう動いても間に合わない距離を詰められるのはおかしいし
禁呪ですら封印がせいぜいの虚無の欠片を壊せる可能性は万に一つもないと思うんですが…
(那由多から掬い上げた以上、万に一つなくても大丈夫とかいう突っ込みはさておき)
雪子が操に斬られた傷だけ塞がらないのがリーゼ打倒の伏線だと思ってたんですが、
特に具体的な有効手段があるわけでもなく可能性を掴み取った!みたいなこと言われても
打ち切りエンドにしか見えなくてかなりもやもやしますね。
発動時点からではなく、劫の眼が作られてからの歴史とその可能性を遡った上で、
同じ時間に存在する並行世界とスワップできるとか?
そうであればラストバトル以外は納得行く気がする。
タイトルの意味
主人公が片眼で1+他5人の両目10で11?
ここのタイトルのつけ方でそれっぽくしてるだけな可能性が高い。
*1:事実上のエピローグ