げーむろぐ

クリアしたゲームの備忘録。RPG/アクション/ADV/ノベルがほとんど。

「ELDEN RING」― 色んな意味でじっくり作品を咀嚼する人向けのスルメゲー(多分)

ちょうどPS5入手できたしということでエルデンリングに手を出してみたんですが、
正直自分には合わなかった部分が多く書こうか迷いました。
デモンズソウル、ダークソウル1~3未プレイです。

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タイトル画面

せっかちな人とか積みゲーの合間にみたいな人にはあまり向いてません。
単に高難易度の死にゲーというだけであれば、
1つ前に紹介したCOGENとか同開発のSEKIROをお勧めします。

恐らくこのゲームの見どころは広大なフィールドを探索しながら
設定の理解を深めつつ取得したアイテムやスキルを試しつつ、
気がついたらレベルが上がっているという設計になっていると思うので
昨今の親切なRPGに慣れて目に入ったものだけ摘まんでいくと
話よくわからんし敵強すぎるな、となってしまう可能性が高いです。



概要

タイトル ELDEN RING
開発 フロム・ソフトウェア
ジャンル アクションRPG
機種 PS5/PS4/Xbox Series X,S/XBox One/Steam
発売日 2022/02/25
傾向 死にゲー、オープンワールド、ダークファンタジー
プレイ時間 約86時間
総評 B+

ラスボス撃破まで、トロフィーは55%。
マップの北側の一部が埋まってない、キャラストーリーはラニだけ完了。
よく聞くのだとモーグウィン王朝に行ってないのとマレニアと戦ってません。


評価

広大なフィールドとダンジョン

所謂オープンワールドですが、他作品ほど自由に移動できるわけではなく
ちょっとした高低差も登れないし少し高いところから落ちると即死するため、
ルートから外れた強引な移動は基本的にできないようになっています。

これだけ書くと自由度が低いかのように見えますが、
ストーリー攻略に必須ではない要素が無数に存在していて、
攻略する順番は自由に選べるのは他のオープンワールドと同様。
元々ソウルシリーズはじっくり遊ぶ人向け*1らしいので、
細かい部分もちゃんと拾って自分で咀嚼して少しずつ進めるタイプの人には
無限に遊べるゲームに仕上がっていると思います。

ただ気になる点がもいくつかあるので1つずつ説明します。

想定外のルートを辿った場合の低難易度化

明らかに想定されるルートと違う進み方をした場合に、
先に来るべき場所だった場所が拍子抜けする様なケースがしばしば発生します。
ある程度自由に進められるゲームであれば何でも発生し得る問題ですし、
死にゲーの先入観があったので違和感を覚えた、という程度です。

ロクにヒントが提示されないので先に進めれば何か糸口かあるのかと思ったものの
単に脇道の見落としや会話してフラグ立ててなかっただけでスルーしたせいで
適正レベルより大分上がっていた、みたいなケースは頻発しますが…

地図の使いにくさ

地形がわかりにくい上に前述の様に強引に崖を登ったり下ったりはできず、
敵に発見されている状態だと地図が開けないのでどう進めばいいか結構わからなくなって
適当に走り回った挙句、全然関係ないところに来てしまうみたいな事態が頻発します。
これはこれで新たな発見があったりもするのでそういう意図なのかもしれませんが、
目的地へのルートがわからなくて探し回っている時は中々鬱陶しく感じました。

戦闘以外の死に要素

狭い足場を上から落ちるように進んで行く場所が多かったように思います。
ケイリッドの神授塔の様に仕掛けを駆使して進むダンジョンの一部ならいいんですが、
王都地下の様に梁を辿っていくだけのは何をさせたいのか。

カメラの仕様的に真下を確認しにくい上、
ルーンをロストしやすい非常にいやらしい仕掛けです。
一応、霊薬を使うことでルーンを落とさないようにすることはできます。


戦闘の難易度

始めたての頃はガード/回避/ジャンプの使い分けやスタミナ管理が重要なボスが多く、
少しずつ敵の行動の対処を覚えていってやっと倒せるみたいなボスが多く楽しいです。
中盤~終盤と進むにつれて、近接での戦闘がやりにくいボスが増えてきて、
まともに相対しても中々こちらのターンにならないので
如何に遺灰*2と協力して戦うかのゲームになってました。
個人的には、獅子の混種あたりがピークで親衛騎士ローレッタまでが楽しいライン、
それから後は基本的にしんどくなる一方でラダーンとマリケスは例外的に楽しめました。


多分敵に応じて戦い方変えろということだと思うんですが、
武器の強化に必要なアイテムが最速で入手できるようになってから
買えるようになるまで結構間があるのと、
初期値が低い能力上げるのはコスパが悪く感じてしまうせいで、
自分の場合は筋力、技量、信仰に依存した武器で近接戦闘しかほぼしていなかったです。
強化素材とステの振り直しが無制限ならあるいは。それはやり過ぎか。


具体的には以下の様なボスが増えます。

連続攻撃にきついディレイをかけてくる

例えば3段攻撃で1段2段の後に一泊置いて3段目とかそんなレベルではなく、
4~5段攻撃で毎段攻撃間隔が異なり、途中で溜めたり止めたりしているような
モーションもあるのでさっぱりリズムが掴めないことが多かったです。
途中でターゲットを変えてくることや、攻撃しながら軌道を変えてきたりもあり
後述の攻撃範囲も相まってそもそも攻撃直前まで誰を狙ってるのかもわからないことも多く
攻撃チャンスなのかそうでないのかわからない状況が多発したのがストレスでした。
黄金樹に関係が深いキャラはこの傾向が非常に強かったです。燃えて良かった。

攻撃範囲が非常に広い

これも単に広いというだけでなく、相手の攻撃を避けて横なり後ろから攻撃しても
何故か被弾するケースが終盤のボスには多々見られました。
また1回避けても時間差で炸裂する攻撃の範囲が広いこともあり、
本体が別に動いていてどうにもならない状態になることもしばしば。
猟犬のステップで回避に徹すれば大半は避けきれるんですが、
お前の一連の行動いなしたんだから次は俺のターンじゃねえのか、
みたいな感じになることが多くて非常にストレスでした。

マリケスも最初はこれに該当するかと思ってたんですが、
下手に距離取らなければ楽しく戦えるボスだったので取り下げます。

複数いる

ブラッドボーンのヤーナムの影とかは全然ストレスを感じなかったので、
とりあえず中ボスを2体出したろ!みたいのが気に食わなかったのかも。
「神肌のふたり」*3みたいに丁度いい広さで障害物があるならまだいいですが、
「英雄のガーゴイル*4は工夫しようがないし毒撒いて来るしで大分しんどかったです。


設定の理解

同開発間で比較すると、ブラッドボーンはそもそもループ物なこともあり
設定の理解自体がストーリー内に組み込まれていて、
SEKIROも大筋はメインストーリー進めてるだけで理解できる作りになっていましたが、
本作はファンタジー風であるにも関わらずそもそもどう成り立っているかの前提すら
明確にされないのでのめり込み難いかなと思いました。
自分は未だに「○本指」が如何なる存在なのかとか、
ステータスの「神秘」が何を指しているのかすらわかっていないです。


メリナがもっと出張っていろいろと説明してくれないといけなかったんだと思いますが、
最初にレベルアップ手段と馬をくれた以外はしばらく出番がなく、
忘れた頃に出てきていなくなったと思ったらすぐ戻ってきたり
さっぱり感情移入できずに終盤の展開も平常心で眺めていたくらいなので
役割がどうのの前にキャラの使い方が勿体ないなぁ、と思いました。

*1:未プレイなので人伝

*2:一時的に呼び出せるNPC

*3:人型の敵、建物内で戦う

*4:足元にしか近接攻撃できない巨大な敵、だだっ広い場所で戦う