げーむろぐ

クリアしたゲームの備忘録。RPG/アクション/ADV/ノベルがほとんど。

てとてトライオン! レビュー

てとてトライオン!をクリア。
夏らしいゲームやれてないということで。
PULLTOP作品は08年ににプリンセスワルツやって以来なので実に12年ぶり。

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概説

最新技術を駆使して創設された学園(とその周辺施設)に
管理者権限で色々できるIDを付与された主人公が送り込まれて大活躍と思いきや
準管理者IDの持ち主と肉体的な接触と精神の同調を行わないといけない制限つきで
元々トラブル対応をしていた組織に突っ込まれて慌ただしい学園生活を送る、
ってなお話です。

色々と深堀りできそうな要素はあるものの、
シリアス寄りな作品が続いてしまったので
常に楽しんでプレイできるような雰囲気にしたと言っている様に
その場限りの解決する課題として以上の意味はなく、ほぼラブコメです。
明るいムードでキャラクターがきびきび動くのが好きな人には良いですが
設定を複雑に絡めて凝ったシナリオが好きな人には退屈に感じると思います。

選択肢も少なさも特徴的で二択の分岐が二回。
シナリオが4つなのでどうやっても総当たりになる潔さ。

プレイ時間は15~20時間ほど。
時間だけ見ると丁度いいがワクワク感はあんまりないのでちょっと長く感じた。。

 

 

総評

総合評価はB+。
可もなく不可もなくで、+分は織原夏海1人で賄ってます。

シリアスに持っていかないようにしているのについては
個人的にこれはこれで良いと思うけど勿体ないな、という感じです。
灯台、遊園地辺りはもうちょっと話に深みを持たせられるパーツになれたような。
どこかで見たような設定が多いのでどこかでみたような話になってしまうので
作品のコンセプトとしてはやっぱりこの形がベターなのかもしれない。

以下個別シナリオの感想。

 

織原夏海

夏海の直感に振り回されてる内に事態が好転して丸く収まってしまう、の繰り返し。
深刻なピンチにすらならないのでご都合主義ですらない何か。
灯台とか光る洞窟とか夏海の家柄の伏線はあるもののほとんど回収されずに大団円。
ラストの橋が長いこと架かってなかったのを天の川に見立てるのは中々上手いと思います。

話自体は上記の通り何とも言えない評価なんですが、キャラがとにかく強い。
めちゃくちゃ感情も表情も豊かで海人二十面相か?という感じ。
明らかに表情差分も優遇されてる。
誰とでも分け隔てなく接するを自然体でノリ良く出来る女。
鳩ぴーに臆面なくくるっくー返してるの夏海だけな気がする。
それでいてさり気ない気配りもできるけど自分の誕生日は忘れたりする。
主人公のこと散々エロいびりしたり五日だけお姉さんとか言ってるのに
いざとなるとなののもお約束だけど高ポイント。

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後声がいい。若干みずはす感ある。
髪留め鍵っぽくてお茶目やなと思ってたら本当に鍵なのかよとか見所があり過ぎる。


十倉手鞠

一番見所がない…
何回目かのトライオンで自分の気持ちに気付く辺りと
誕生会辺りの立ち回りがこのゲームの重要なポイントなんですが、
キャラクターの性格もあってなのかこの辺がかなり淡泊に感じる。
告白シーンとか第三者に作られた状況の中行き当たりばっかりでえぇ…となった。
鷹子の方がヒロインらしい

旧校舎絡みだとどうしても一乃に分があるし、
親同士の親交はあれど過去に会っていないことは明言されてるのでうーーん。


蓮見一乃

生徒会長。この人はまぁ副会長とセットで1キャラだし、
更に言うと3年生シナリオと言って差し支えない気がする。

他のキャラのラストは巨大台風を何とか凌いでお祭りじゃーという感じですが
このシナリオだけは違って台風が直撃した上で立ち直る話になってます。
〆もロマンチックな感じではなく唯一地に足ついた感じで、
そういう点で言えばこのシナリオが1番好きかも。
もっとも、新校舎が健在だと旧校舎に移る必要がないし、ロマンチックでないのも
単純に余力がない+相手が会長なので指揮者がいないので必然と言えばそうですが。


胡桃沢鈴姫

実は過去に会っててお互い覚えてたなんて運命だね!
となることを期待していたならなかったけど
そんなの関係なくて大事なのは今の気持ちじゃん、という偶にあるパターン。
最近やったのだと、この青空に約束をの凛奈シナリオとこの辺の構造自体は似てますね。

それ自体は悪くないし、寂れた遊園地(+雨)の雰囲気もあって結構良い感じではあるんですが
他のシナリオと比較してラストのシーンが流石に安っぽいのと、
本人がツンデレキャラなのもあってか暴力的な描写が多いのでちょっと受け付けませんでした。
後、夏海が親友ポジみたいな助言で良いところ持ってってます。キャラ強すぎか。


獅子ヶ崎の声

こういう存在は得てして意思疎通が取れないか悪意の塊なので
身構えてたら随分とふんわりした存在で笑ってしまった。

全員でトライオンして朝焼けの水平線で余韻を残す終わり方は素晴らしい。


おまけ

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右側のまんまLeMUっぽいけど、なんか共通の元ネタがあるのか、まずいですよ!なのか…
この位置でまだ離れてる→北上が接近なのでこれより北となると対馬辺りなのか…?
南西諸島ではありえないのは確か。