げーむろぐ

クリアしたゲームの備忘録。RPG/アクション/ADV/ノベルがほとんど。

「ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-」― クロノクロスファンならアリ

サテラビューで配信されて以来一度も移植されず、
半ば伝説と化していたゲームが実に26年の時を経てプレイ可能となりました。
クロノクロスの設定を追いかけていく内に本作に辿り着き、
ハードが非常に特殊なためプレイできず移植を望む人も多かったと思います。

タイトル画面

私自身サテラビューの存在自体を本作で初めて知りました。
クロノクロスもリアルタイムではなく5年ほど遅れてプレイしていて
最初から諦めていたこともあり移植されると知った時は非常に驚きました。
最近のスクウェア・エニックスのリマスターブームに乗っかった形でしょうか。


クロノクロス自体は3年前にプレイし直したばかりだったので
リマスターやるならもうちょっと時間置くかなという感じでしたが、
本作を目当てで購入しました。



概要

タイトル ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-
開発 スクウェア(現スクウェア・エニックス
ジャンル サウンドノベル
発売日 1996/02/03
(クロノクロスリマスター) 2022/04/07
プレイ時間 約1時間*1
総評 -

総評

Kid 盗めない宝石編をクリアした後にマルチエンディングなので
他のシナリオもプレイしようとは思ったんですが、
あまりにもシステム面が劣悪でプレイを断念しました。


一応断っておくと、クロノクロスとは異なり
こちらはリマスターではなく単純な移植なので恐らくキーの割り当てと
ランチャーの行き来を弄る以外は当時のままとなっていると思います。
そのため、今の基準で見ると備わっていて当然のシステムがなく非常に不便です。


尤も当時のノベルゲームをよく知らないため単純な比較ができないのと、
私が最近のノベルゲームに慣れているだけで
逆にRPGしかやってない人にとってはそうでもないかもしれない、
と言った点から評価不能としています。


あくまでクロノクロスの補完として「Kid 盗めない宝石編」だけ
プレイするのもオススメはできませんがファンならやってもいいと思いますし、
埋もれていたものを世に出してくれただけでありがたくはあります。
(そもそもリマスターのおまけなのでこれがメインではない)

システム面

どんな感じか少しだけ例示しますと、
・スキップ(既読/未読どちらも)なし
・文字表示速度の変更機能なし
バックログなし
・部屋の位置関係が本当にテキストからしかわからない
・セーブ画面とロード画面の見分けがつきにくい


こんな感じです。
かろうじてオートモードはありますが、こちらも速度の変更は不可。
そもそもそんな長いゲームではないのでこの辺りの便利機能は不要かもしれませが、
ノベル、テキストADVを普段からプレイしている人は覚悟しておいてください。


便利機能以外で進行の仕方はいたってシンプルで、
館の中を移動して特定の部屋で情報かアイテムを取得して、
それを別の部屋で使うと仕掛けが作動してまた別の部屋で、の繰り返しです。
盗みに入ってる側ですが、感覚的には脱出ゲームの様なイメージ。


とりあえず適当にハズレの選択肢選んでいってみるかとやっていたら
詰みセーブで他のデータを上書きしてやる気が消滅しました。
ネタバレ見ても他はほぼギャグっぽい感じだったのでまぁいいかなと…


クロノシリーズとの関係

クロノクロス本編ではキッドの正体が明らかにされません。
炎の孤児院までプレイヤー視点でも見たまんまでしかないキャラで
終盤も終盤でやっと考察のとっかかりになる情報が出てくる程度です。はずです。
グレンの加入に見捨てる必要があるのがやたら有名なのも拍車をかける形に。


それがこちらでは明確に正体が明かされるだけでなく、
そもそもヤマネコの狙いがセルジュでなくキッドとなっているので
物語上の重要人物としてストーリーが進み『盗めない宝石』の意味も
よりはっきりとした形で受け止められるようになっています。
(ヤマネコとセルジュはクロノクロス本編と設定が大きく異なります)


また、BGMもクロノクロスと同じものが多く使用されています。
戦闘BGMの「疾風」や、ダンジョンBGMの「蛇骨館」は勿論、
イベントBGMの「星を盗んだ少女」等はほぼそのままです。


クロノトリガーのプレイ後にクロノクロスと本作のどちらを先に
プレイするべきかですが、本作の後にクロノクロスをやった方が良いと思います。
しかし、上述の様に不親切極まりないシステムでこちらから入って
クロノクロスに辿り着かないケースを考えると何とも言えないところです。


おわりに

想像以上に読むだけのゲームで、かつクロノクロスとの繋がりが強い作品でした。
ノベルゲームはほとんどPCの作品しかやったことがなく、
一番古いので「ONE~輝く季節へ~」か「アトラク=ナクア」辺りですが
この時点で既にテキストは飛ばせる様になっていたので逆に新鮮な体験でした。
(どちらも移植版なのでオリジナル版はわからないですが)


コンシューマだと「D→A:BLACK」辺りが最古ですかね。
これはやったのが16年近く前なのであまり覚えてないですが、
時間制限付きの選択肢は斬新だなと思いきや
本作で登場していたので結構古くからある仕組みだった様です。
チュンソフトの作品はおろか、「逆転裁判」シリーズもノータッチなので
もうちょっと色々触っていけたらなとは思っています。

ノベルじゃなくてADVだろ!とお𠮟りを受けるかもですが、
ジャンルの定義が非常に曖昧なので一まとめにして扱っています。
一部のビジュアルノベルは一時期恋愛SLGみたいなジャンルがついていたりして
もうよくわからないです。「ときめきメモリアル」系の作品は確かにSLGか。


次はSAGA PLANETSの「AMBITIOUS MISSION」の予定。
さかき傘氏はハードル上げまくってもそれを超えてくるので楽しみです。

*1:通常エンディングのみ