
概要
言葉も文字もわからない状態で目覚めて、同居人に教えてもらい意味を類推しながら自分の置かれている状況を把握していくゲームです。
データ
タイトル | 7 Days to End with You |
開発 | Lizardry |
ジャンル | ADV |
発売日 | 2022/01/24 |
プレイ時間 | 約5.5時間 |
総評 | B |
説明する上でいくつか単語の答えを載せているので、完全に自力でやりたい人は注意。
システム
単語単位で辞書の様なシステムがあり、使用されていたシーンを回想できます。
こんな感じで使用されるシーン・物に共通している部分から推測していきます。



しかし、このやり方だけだと会話文の中でしか出てこない曖昧なニュアンスを含む単語の意味を推測することが非常に難しいです。7日間*1の内に発生するイベントが少ない上にランダム性がないことも相まって、徐々に退屈なゲームになっていきます。
で、どうにかならんものかと単語ではなく文字に着目してみたらゲーム性が完全に変わってしまいました。


ただ単純にアルファベットと作中の文字が1:1対応しているわけではなく、前後の文字や単語の文字数によって異なる文字に変換されることもあるっぽいです。
(1単語の中の同じ文字は必ず同じになる様なので、一応これはヒントになる)



というわけで、単語の意味を推測するゲームではなく暗号解読ゲーでした。
これを基にして日本語のメモを英単語に置き換えてる途中でめんどくさくなり、
日英混ざってぐちゃったのに加えて雰囲気ゲーで結末が気になるとかも別になかったのでここで終わりにしました。
感想
自分が勝手に、まったく未知の文化の言語を手探りで解読していくゲームだと勘違いしていただけで、設定上はむしろこの方が自然な様にも思えます。
記憶を失うと同時に言語の認識に異常を来していたとすると、何らかの法則性を持って元々知っていた言語が変換されることには違和感がありません。
(メタ的にも、既存の言語を変換した方が圧倒的に労力が少ない)
加えて、チュートリアルの書き方からしても本来は意味を単語単位で推測しているゲームなはずで、暗号解読は補助(ヒント)の役割のはず。
なんですが、このヒントなしだと全部埋めるのがほとんど無理に近く、ヒントも英単語のニュアンスをちゃんと分けて使える人でないと思うように活かせないので微妙です。
例えば火を表す場合に「fire」と「flame」がどう違うかとか、話すが「say」なのか「tell」なのか「speak」なのか「talk」なのかとか、そういう似たようなものを表すけど規模とかニュアンスとか使い方で分かれる様な単語が難しい。
あとそれっぽいタイトルながらループ物ではなかったのも一応挙げておきます。
毎回ちょっとずつ会話が変わったら普通に楽しめるゲームになりそう。
まとめ
全部解読するとか全ED見るとかじゃなくて、2人の関係が気になって徐々に固まっていって尊いと思える様な人には向いてると思います。
そういう意味では知育じゃなくてちゃんとADVしてるかも。
コンプしないと気が済まない人は英語と暗号にある程度詳しくないとかなりきついと思うので気を付けてください。
私はそういうタイプでもないんですが、単にデザインがイマイチだなと思っての評価です。
そもそも日本人向けのゲームじゃないと言われればそれまでですが、
ドキドキ文芸部とかはローカライズかなり上手かったので比較するとどうしても。
(まぁこっちはシステムに深く食い込んでいるし全然ゲーム性が違うので、異質な外国産ADVという点でしか共通点はないですが)
*1:最終日を迎えた時に終わりになるので実質6日間