げーむろぐ

クリアしたゲームの備忘録。RPG/アクション/ADV/ノベルがほとんど。

「イース・メモワール ―フェルガナの誓い―」- しっかりアクションやりたい人向けARPG

概要

ナンバリング的には3である『ワンダラーズフロムイース』のリメイクである『イース -フェルガナの誓い-』のHDリマスター版。
立ち絵や背景は現代風に合わせてかなり綺麗ですが、随所に良くも悪くも昔のゲームを感じさせる部分が残っています。
リメイク版ですらⅧ、Ⅸの基になった『セルセタの樹海*1』より前。
それどころかチームの概念が登場したⅦよりも前のため、操作は非常にシンプル。
それ故に相応のアクションの腕が求められ難易度は高めです。

タイトル画面

評価

操作・システム自体は至ってシンプルな作りながら、フィールドでの爽快感とボス戦での緊張感を兼ね備えている辺りは流石はイースと言った出来。
元を辿ればレトロPC時代のゲームなので話自体は短いものの、ほとんどのボス戦で何度もやり直すことになるので総プレイ時間で見るとボリュームはそれなり。


戦闘システムはセルセタ以降の作品とはかなり毛色が異なっていて、まず操作キャラはアドルのみで必殺技もないので育成・編成の要素は皆無。
回避もガードもなく、戦闘中の回復手段はブーストのみ*2とかなり厳しめ。
後隙を見極めて最大反撃を入れるヒット&アウェイが基本になるんですが、予備動作から攻撃がわかってもちゃんと避けられるようになるのに結構慣れが要ります。
余程上手い人でないと何回か負けないと倒せない様なバランス。


反面、装備を整える以外は準備の必要がなく、キャラチェンもないので道中のスピード感はかなりのもの。
所謂お使いはあるにはあるんですが、昨今のやたら種類豊富なアイテムがあってキャラごとにエピソードがあって~みたいな作りではないので鬱陶しく感じることはありません。


まとめると、アクション苦手な人や凝ったシナリオを求める人には不向き。
また装備を最新にしておくことがかなり重要なので、
ある程度稼ぎというか、ダンジョンをちゃんと探索するのはほぼ必須。
しっかりARPGプレイヤー向けに作られている印象です。




ポイント

  • 古いRPG特有の数値ゲー

装備を1つ上の物に変えたり、LVが1上がるだけで相対的な強さが激変します。
雑魚敵やたら硬いな~と思って装備買えたら3・4発で倒せるようになるとかはザラ。
ある意味ではAADVとARPGの明確な差別化ではあるので個人的にはアリだと思いますが、
街に戻れない状態になると詰みかねない状態になることには注意。
(溶岩地帯に落とされた先のギャルバ戦とかがこれに該当)


  • 難易度の高いボス戦

もうほぼ書いてしまったんですが、ゴリ押しはできず丁寧に戦う必要があります。
巨大なボスはパターンとかランダムな行動も多いっぽいので相手の行動に対応してるだけでいいんですが、人型のボスは隙の大きい行動を誘ったりもしないといけないのでこの辺の感覚がないと本当に難しいと思います。


死にゲーとまでは行きませんが、普通のARPGよりはそっち寄りの難易度です。
回復できないのもあって感覚としては普通のアクションに近いかも。



  • 安定の爽快感

ここは昔から変わってないらしく非常に安心感があります。
適正なステータスであれば、フィールドを駆け抜けてドロップがジャラジャラ出て非常に気持ちいい。リングが増えて来た辺りから面倒な敵もチラホラ出てきますが、風の広範囲攻撃と土の無敵突進がこれまた気持ちいいので爽快感が勝ります。
バレスタイン城のBGMを本作プレイ前に聴いていた時点では「そんなに?」という感じだったんですが、この気持ち良さにこの疾走感の曲はシナジーが凄い。


一点だけ、序盤の空中の敵に対する攻撃手段が乏しく、ジャンプ攻撃→着地を繰り返す感じになるのだけイマイチ。モンスターごとに固有のドロップとかがあるわけではないので、面倒な敵は無視して進んでもいいんですが。

データ

タイトル イース・メモワール ―フェルガナの誓い
開発 日本ファルコム
ジャンル アクションRPG
発売日 2023/04/28
プレイ時間 約15時間
総評 A


<ここから微バレあり>


感想

自分がプレイしたナンバリングで言うと、4→8→9→3と来てイース4作目。
前3つは同じシステムをベースに順当に進化した形になったので、
このちゃんとやらないといけないイースは初めてでした。
(フラッシュガード・ムーブがあるタイトルは結構簡単にゴリ押しができてしまう)
それでも根底にあるアクション要素強めの王道ARPGという部分は変わっていません。


8や9ほどの明確な長所があるわけではないものの、昔ながらのシンプルな良さがあるのでアクション好きには結構オススメできそうです。
稼ぎやアイテムで誤魔化しが効かないのがきつく、「これ勝てんの…?」みたいに何回かなって、クールタイムが必要でプレイ時間の割には結構日数かかってます。
こう書くと完全に死にゲーな気もしてきました。ブラッドボーンくらいには難しいかも。
ガルバランとのラリーは上手く誘導しようとするよりも、1回ギミックに集中して避けた後にネット際で勝負した方がやりやすいとか、その辺も死にゲーのプレイ感ありますね。


ストーリーは4と似ていて、偶々居合わせたアドルがその地の先祖が残した火種を消すだけ。
ドギの故郷である点が大きく違うので、後の作品で再登場する可能性は高いかも。
まだイースの軸というか、各作品がどう根底で繋がっているかは全然わかりません。
…まぁぶっちゃけ古い作品はそこまでシナリオ練られてないと思うので、後の作品がどう拾い上げるか、だけの話な気はしていますが。
9はガッツリ噛ませるというよりファンサービス止まりだったんですが、クロスするようになってきたとは思うので今後に注目です。
んなこと言う前にさっさと間やれという感じですが、5は入手難易度が高くて6は10の前にやれるかどうかくらいな感じ。7はしばらく先になりそう。


おまけ

立ち絵がめっちゃいい。

かわいい

微妙に真面目な話で、9のグラフィックがそんなにだったのと、ファルコム作品のイラストがめっちゃ強いの相乗効果で、フィールドとイベントの表示合わせて立ち絵を一緒に表示するスタイルの方が良くないかとか若干思えてしまうのが。
(最近の英雄伝説わからんので適当言ってますが)

*1:Ⅳのリメイク

*2:一応、かなり高価な使い捨てのアクセサリで1回のみ自動蘇生はできる