げーむろぐ

クリアしたゲームの備忘録。RPG/アクション/ADV/ノベルがほとんど。

「トリスティア・レガシー」- 期待し過ぎたことを考慮に入れても険しいが、百合好きなら。

https://cross-claymore.hatenablog.com/entry/2023/01/06/182924』でも紹介したとおり、購入してプレイしていたんですがかなり間が空きました。
恐らく真ENDでない1周しかしていませんが、何故そうなったのかを書いていきます。
PC版でプレイされる(されている)場合は最新のパッチを当てておきましょう。
軽微なものから致命的なものまで、かなり修正が多いです。

タイトル画面

特徴

軸となるストーリーはゲームシステムの説明+αくらいで、実質的にない。
キャラクター同士の絡みは多く、所謂『キャラゲー』に該当する。

  1. 運要素が強い
  2. 百合要素が露骨
  3. 操作性・テンポが非常に悪い

百合要素に関しては完全に好み。
キャラゲーであることに加えてここが気に入るかどうかがほぼ全て。



運要素の強さ

有限の時間をやりくりするアイテム制作ゲーながら、確率次第でやれることが大きく変わるため、まともに予測を立てられない状態が延々と続くため非常に疲れる。
テンプレート的な操作を繰り返す作業にならないとも言えるが、基本的にはプレイ感が悪い。
テンポの悪さも組み合わさり負の相乗効果が生まれている。


問題となるのはメインとなるアイテム制作の過程そのもの。
『制作』と『研究』の2つの要素が存在し、どちらも確率が絡む。
(どちらかというと同じモノに対して何度も行う制作において実感は強い)

アイテム制作

基本的には以下の手順をひたすら繰り返す。

  1. 商店からアイテムを購入する
  2. アイテムを研究してレシピを入手する
  3. 新たなアイテム(①)を作成
  4. ①のアイテムを商店に売却
  5. 売却した数により商店がランクアップして品数が増える

※この他に、ストーリーやサブイベントで「〇〇が必要」と言われ、アイテムやレシピが商店を経由せずに入手できる場合がある。

商店には鍛冶屋、八百屋、酒場など様々な種類のものがあり、
それぞれ購入できる物と売却できるものが決まっている。
ほぼすべての商店に売却できるネズミ退治の様なものもあれば、
鉱石等の鍛冶屋にしか売れない様なものもある。
(ここら辺は公式サイトに詳しく載っているので、気になる方は公式のシステム紹介を参照)


モノクロ店*1の様なことはせず、問題なのは『3.新たなアイテムを作成』の工程。
作成にかかる時間や材料がバラバラな中、高コストなアイテムでも容赦なく失敗する。

これが何個も売りに出せるので作らないといけない。

失敗すると当然費やした時間と材料は失われて丸損になるが、常にこの確率と戦うことになるため毎回セーブ&ロードするわけにもいかない。
一応、失敗すると完全に無意味なわけではなく、次回の成功率が5%上がる。
しかし、1年の期間の中で何度も作るアイテムが1回に2日かかることもあるので、明らかに割に合わない。というか成功しても上がる。成功も成功の母。

極め付きはイベント入手アイテムを素材にする作成も確率どおりに普通に失敗する。*2

素材がどちらも唯一品だが、成功率が100%でない。


少しだけ擁護しておくと、ゲームオーバーにならずにクリアするだけならガンガン失敗しても問題ない作りにはなっている。
(上記のイベントアイテムは別、これの前は必ずセーブすること)
真END見る場合はある程度苦労してねということだと思われる。


アイテム研究

制作の一環として行われるが、制作したアイテムに対して更に研究を行って別のアイテム、と派生することもある。
1回完了すれば終わりで失敗することもないが、1回の進捗が1~4と非常に幅が大きい。

最初はすべて消灯した状態で、全部点灯すると新たなアイテムが制作可能になる。

終盤は3辺りが出やすかった気がするので、完全ランダムではないかもしれない。
1回に半日ほどかけて作業を行うので、運次第で数日の開きが発生する。
例えばゲージが10ある発明が最大3~10回にバラつく。
(これは極端な例にしても、3~6回くらいのバラつきは普通に出る)



百合要素

1人いる露骨なキャラを抜きにしても、周囲のキャラ配置からも明らか。
当時は貴重だったかわからないが、昨今は百合作品も溢れてる気がするので、
競合的にもこの1点推しは厳しいか。キャラクター・デザインが気に入ればといったところ。

街発展系のゲームとして見ると無骨なゲームが多いので差別化は図れている。
が、アイテム制作としてみるとアトリエシリーズ等が立ちはだかるのでやはり厳しいかも。
(街の発展計画にプレイヤーが介入できるわけでもない)



操作性・テンポの悪さ

自分がプレイしたのはPC版。SwitchやSteamでコントローラー使う場合は不明。

キー操作(操作性)

まずキーコンフィグがわからない。設定画面も設定ファイルもマニュアルもない。
一般的な矢印+エンターとか、Zが決定等の割り当てになってるわけでもない。
1個ずつキーを押していったらIとかその辺りが反応して、そこで動かせた(うろ覚え)。
しかもカーソル移動と決定を代用できるだけで、既読スキップとかクイックセーブみたいな便利機能*3はない。

直感的にわかりにくくキャンセルもしにくいため、マウス操作との併用になりがち。
ただ任意の画面サイズの変更もできない*4ので、カーソル移動が大変な大画面か小さい画面でやるかを迫られる。


スクリーンショットを撮り直す際にいろいろ試していたら、Lキー一発でキャンセルできた。
また、WSADが上下左右でIが決定、JKがタブ移動と慣れればキー操作だけでもやれそう。


割り込みイベント(テンポ)

前述した様に、アイテム制作に2日かかったりすることがあるので時間経過が速い。
そのためか、一連の作業中にちょっとした会話や依頼イベントが頻繁に発生する。

また新アイテムの作成依頼が来た場合、1週間と無茶な期限を切られることが多い。
結果、割り込みの会話を読みながら作成して、依頼を割り込みでこなして、戻ってくると次に何をする予定だったか覚えてないことも多い。
(流石にモノ自体はそうそう忘れないが、売り先や更に先の予定は結構忘れる)

運ゲーを許容できてもこれがあるので、キャラゲーとして楽しめる人でないとオススメはしにくい。



概要

タイトル トリスティア:レガシー
(オリジナル) 蒼い海のトリスティア
開発 工画堂スタジオ
ジャンル SLG(+ADV)
発売日 2023/01/19
(オリジナル) 2002/07/20
プレイ時間 約20時間
総評 B-

感想

はい、勝手に期待し過ぎました。
時期的にもSLG系のアダルトゲームの黎明期に当たるので、そっちに近い粗削りなイメージを持ってもらえればいいかなと思います。
もしかするとやり方がおかしくて本当はもっとスムーズにできるのかもですが、操作方法すら試さないといけないくらいなので攻略の指南みたいな情報は何もなく。
一応それなりの発展度でクリアして、フォーリィEND?でした。ドラゴン退治ENDがグッドエンドみたいです。

リザルト画面

アイテム制作の確率くらいは引き継げるものかと思ったらそれもなく、既読スキップもないので流石に周回は無理と判断して1周でやめました。
正直操作性に関しては、「リマスターとは言えいつのゲームだよ」とプレイ中何度も感じたので相当ですが、上でも書いたとおりキー操作は改善されているので既読スキップが実装されれば芽はあるかもしれません。
と思って一応覗いてみたらありました。
アップデート情報-2023.02.17 - トリスティア:レガシー/リストアトリスティア:レガシー/リストア
多分既読だけ識別してくれないですが、今の決定連打での遅いテキスト送りはしなくて良さそうですね。うーんまぁ、これくらいは発売前に対応しといてくれとも思いますが…


あとは進行不能バグ踏んで、それ自体は別のセーブで回避できたし最新パッチでは修正されてるんですが、パッチのダウンロードページにちゃんと詳細書いてほしいです。
『お知らせ』の方見に行くと修正内容が詳細に書いてあって、パッチの説明文には表示の問題修正しました、みたいなことしか書いてない。逆だろ。


総じて、良い部分はあるものの好き嫌いがハッキリ出る作品。
また、ゲーム内でも外でもあまりにも不親切で心象が良くないです。

*1:デジモンワールドの店番をするミニゲーム、客が怒らないギリギリを見定めて値段を交渉しつつ売ることが重要になる。

*2:ただし、他のアイテムは初回60%とかが多い中、イベントアイテムは80%と多少良心的

*3:今出すなら必須な気がするが

*4:フルスクリーンか固定サイズの二択